本記事では「ポジション不足」の未分類取引について説明いたします。
目次
1.ポジション不足とは
システム上保有しているコイン枚数以上の取引履歴がアップされた時に、注意喚起として「ポジション不足」と表示し、未分類取引として計算から除外しています。
例えば、システム上1ETHしか保有していない状態で2ETHを売却する取引がアップされた場合、1枚しか保有していないETHを2枚売却することは理屈上あり得ないため「ポジション不足」となります。
2.ポジション不足の確認方法
ポジション不足となっている取引をクリックすると下記画像のようなメッセージが表示されます。
ここで「どのコインがどれくらい」ポジション不足となっているか確認できます。
上記の場合「ETHのポジション不足」を示しています。
システム上「0.01030723ETH」しか保有していない状態で、「10ETH」を売却(交換)した取引がアップされたからです。少なくとも「9.9896928ETH」の取得履歴が足りていないことが分かります。
3.ポジション不足の原因と解消方法
以下3つの原因が考えられます。(※多くは①に起因すると思われます。)
②小数点処理
③タイムゾーン処理
未分類取引は計算から除外されているため、それにより後の取引も連鎖的に未分類取引になっていることもございます。そのため、最も日時の古い未分類取引から解消していただくと、その後の未分類取引も連なって解消される場合がございます。
①取得履歴のアップ漏れ
ポジション不足の多くは、ポジション不足となっているコインの取得履歴のアップ漏れが要因で起こります。取引履歴ファイル自体をアップしていない、APIで配信されていない履歴、ファイルはアップしているがファイルに取引の記載がない、などのパターンが考えられます。
不足しているコインの取得履歴をアップすることで「ポジション不足」は解消されます。
STEP1:取引履歴一覧の「コインペア」でポジション不足となっているコインを絞り込み、足りていない履歴がないか確認します。
STEP2:足りない履歴が確認できたら、APIまたは取引ファイルをアップしてください。
■取引履歴のアップロード方法
■APIの連携方法
例:以下のETHのポジション不足の際に、以前に10ETHをキャンペーンでもらった履歴が抜けていることに気付いた。また、ダウンロードしたファイルにはそのキャンペーン履歴の記載がなかったためにカスタムファイルで該当の取引をアップしたい場合。
▼以下のカスタムファイルをアップすると「ポジション不足」の未分類取引は解消されます。
日時 | 種類 | ソース | 主軸通貨 | 取引量 | 価格 | 決済通貨 | 手数料 | 手数料通貨 | コメント |
取引日時 | BUY | BYBIT | ETH | 10 | 空白(※1) | JPY | 0 | JPY | キャンペーン |
(※1)主軸通貨がクリプタクト対応コインの場合、クリプタクトの時価を参照します。(決済通貨は必ずJPYなどの法定通貨を選択。)対応コインではない場合、自身で調べて記載する。
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②小数点処理
多くの取引所では、小数点以下6桁、8桁、10桁などで切り捨て処理されています。よって、実際に生じた残高の増減と、取引履歴ファイル上に記載された数字にズレが生じることがあります。通常は微小なズレとなりますが、価格や数量が著しく小さいコインの取引が頻繁に起こっている場合など実際の内容とは大きな誤差になり得ます。それが原因でポジション不足となる場合があります。
計算上再現が不可能であるため、ポジション不足となっているコインの取得履歴を強制的に追加することで「ポジション不足」を解消することができます。実際に取引された該当コインの期間の平均価格で取得履歴を追加する、といった記載方法が考えられますが、実際の取引内容は第3者にはわからないためお客様ご自身でご判断いただくことになります。
■画面から手動で取引履歴を追加・削除する方
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③タイムゾーン処理
取引所からダウンロードした取引履歴ファイルの取引日時のタイムゾーンが、クリプタクトの画面で選択されたタイムゾーンと異なる場合、タイムゾーンが一致しません。その結果、異なる取引所間での売買の順番が逆転することでポジション不足となり得ます。
(※取引所によっては自身で設定していなくても、ダウンロード環境によって自動でタイムゾーンが変化するケースもあります。)
ダウンロードしたファイルのタイムゾーンを確認し、アップロード時にファイルに記載の取引日時と同じタイムゾーンを選択しアップし直すことで「ポジション不足」は解消されます。
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