DeFi:基本的な使い方について

このページではDeFi(デファイ/ 分散型金融)機能の基本的な使い方についてご紹介します。ウォレットでの取引を反映させて、損益計算を正しく行うために必要な作業となります。

※現時点では、Uniswap V3、dydx、OpenSea, NFT関連の自動識別には完全には対応しておりませんため、「DeFi取引一覧」にて該当取引の取引種類は「除外」をお選びいただき、カスタム取引で取引をアップしてください。(今後自動識別できるように対応いたします)詳細はこちら

※2023/3/16時点で、エクスプローラーから情報が配信されていないため、Avalanche(アバランチ)でのERC1155の対応を一時停止しております。

 

 


DeFi機能のステップ

    1. ウォレットアドレスの接続
      1. 対応ネットワーク
    2. DeFi取引一覧の要識別取引の対応
      1. 要識別取引:「入出金履歴」の対応方法
      2. 要識別取引:「不明取引」の対応方法
      3. 要識別取引:「その他」の対応方法
    3. 識別済みDeFi取引の編集方法
    4. 取引一覧の確認

 

1.ウォレットアドレスの接続

まず、DeFiに使用したウォレットアドレスを接続してください。ウォレットアドレスを接続すると、ウォレットで行った全入出金履歴情報をシステムが自動で読み込みます

接続方法はこちらをご参照ください。

 

対応ネットワーク

  • BNB Smart Chain(BNBチェーン、旧Binance Smart Chain(バイナンススマートチェーン/BSC))
  • Ethereum(イーサリアム/ETH)
  • Polygon(ポリゴン)
  • Avalanche(アバランチ)
  • Fantom(ファントム)

※他のネットワークへの対応も順次進めてまいります。


 

2.DeFi取引一覧の要識別取引の対応

システムがウォレットアドレスに紐づくトランザクションを解析し、関連するスマートコントラクトを特定します。それぞれの入出金がどういった取引を背景に行われたか、システムが識別できる取引については自動で識別し、取引内容を反映し、損益計算が自動的に行われます。これに対し、自動で識別できなかった取引や、DeFi取引以外の入出金取引については、一旦「要識別」として分類されます。

「要識別」に分類された取引は、自動では損益計算がされません(計算に必要な情報が不足しているため)。仮想通貨の損益計算において、「要識別」取引は損益計算からは除外されています。計算に反映させるためには、以下手順に従って、「要識別」を解消して下さい。

■DeFi取引内容の自動識別率テスト

実際に手動での対応がどの程度必要になるのか、プラン購入前に自動識別率の確認ができるよう、「DeFi取引内容の自動識別率テスト」機能をご用意しております。

・DeFi 取引を自動識別するために、DeFiにおける各トランザクションが損益計算上どういった取引種類に該当するか、日々「辞書作り」を行っています。従って、後日ウォレットアドレスを再度同期すると、要識別だった取引について識別できるようになっていることもありえます。但し、ご自身で要識別の取引種類を選択したものについては、そちらの取引種類を優先して損益計算が行われます。

 


2-1.要識別①「入出金取引」の解消 

《要識別の「入出金取引」とは?》

要識別の入出金取引とは、DeFi取引におけるウォレットの入出金です。

例えば:

  • 取引所からウォレットへの入金・出金
  • ウォレットからのICO参加
  • DeFiとは関係のない、エアドロップやハードフォークなどによる仮想通貨の取得
  • 個人間でのウォレットを介した仮想通貨の売買

これらの取引は、システムが自動で取引内容を識別することができません。取引内容を識別させるため、入出金の理由を手動で選択して、要識別を解消してください。

 

《方法》

ステップ1)「DeFi取引一覧」を確認
DeFi取引一覧」タグをクリック。要識別の入出金取引が検出されている場合、DeFi取引一覧上に以下のような画面が表示されます。
■要識別をひとつずつ解消する場合⇒個別に選択」をクリック。⇒ステップ2)に進む
■全ての要識別を一括で「資金移動」にしたい場合⇒すべて「資金移動」を選択」をクリック。

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ステップ2)入出金の理由を選択
各要識別について、入出金が行われた理由を、赤枠内から選択
もしくは黄枠の「ページ内一括編集」をクリックするとページ内に表示されている入出金を一括で編集することが可能です。(※一括で編集したあと、元に戻したい場合は「編集のキャンセル」をクリックすると元に戻る。)

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【入金の場合の選択肢】

種類 概要

損益計算上の

処理方法

資金移動 ご自身の別のウォレット・取引所からの資金移動による入金

損益に影響しないので、取引一覧上には表示なし

購入 仮想通貨の購入(交換)による受取、個人から仮想通貨をもらったことによる入金 時価での購入
ボーナス 上記以外。ステーキング報酬/エアドロップ/その他何らかの報酬として仮想通貨が付与されたことによる入金 時価での利益認識
除外 入金の理由がわからない場合、ICO参加による報酬

損益計算から除外

 

※現在、ICO参加による報酬には多くの場合、自動対応していないため、取引種類で「除外」を選択し、別途カスタムファイルでアップしてください。

【出金の場合の選択肢】

種類 概要

損益計算上の

処理方法

資金移動 ご自身の別のウォレット・取引所への資金移動による出金

・損益に影響しないので、取引一覧上には表示なし

・手数料が発生している場合は手数料のみを送金手数料として反映(種別:SENDFEE)

売却/支払 仮想通貨の売却(交換)による支払、仮想通貨を贈与したことによる出金 時価での売却
損失/費用 何らかの損失/費用計上に該当する出金

損失(0円での売却)として処理

除外 出金の理由がわからない場合、ICO参加による報酬

・損益計算から除外

・手数料が発生している場合は手数料のみ反映(種別:DEFIFEE)

 

※現在、ICO参加による報酬には多くの場合、自動対応していないため、取引種類で「除外」を選択し、別途カスタムファイルでアップしてください。

※SENDFEEとDEFIFEEの違い:SENDFEEをお選びいただくと、帳簿設定で「送金手数料の費用計上」をONにしていただくと、送金手数料を費用計上することができます。(詳細はコチラ

ステップ3)編集内容の反映

入出金の理由を選択したら、「すべてを同期する」をクリック。選択された内容が反映されて、「要識別」が解消され、「識別済み」に更新されます。

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ステップ4)要識別の入出金取引がすべて解消されると、次のステップ②に進めます。

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2-2.要識別②:「不明取引」の解消

《要識別の「不明取引」とは?》

要識別の不明取引とは、DeFi取引のうち、システムが自動で取引内容を識別できなかった取引です。

システムはスマートコントラクトを参照し、どういった取引に基づく入出金かを自動識別しますが、識別できなかったものは、要識別の「不明取引」として検出されます。取引内容を識別させるため、入出金の理由を手動で選択して、要識別を解消してください。

 

《方法》

ステップ1)「DeFi取引一覧」を確認

「DeFi取引一覧」をクリック。要識別の不明取引が検出されている場合、DeFi取引一覧上に以下のような画面が表示されます。「要識別の不明取引を表示する」をクリックすると、要識別の不明取引がすべて表示されます。

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ステップ2)取引種類を選択

各取引について、取引種類を赤枠プルダウンメニューから選択。(※各選択肢の概要は下表のとおり)

DeFiトランザクション欄のリンクや、取引詳細欄も参考にして、選択ください。

 

【選択可能な取引種類】

取引種類 概要

損益計算上の

処理方法

ボーナス エアドロップ/何らかの報酬などの入金

・時価での利益認識

・同じトランザクションハッシュに出金履歴がある場合、該当の出金履歴は除外

損失/費用 何らかの損失/費用計上に該当する出金

損失(0円での売却)

売却/支払

サービス購入や商品購入のための支払による出金

時価での売却
除外

・入出金の理由が不明のため、手数料のみを反映させる場合

・ご自身の別のウォレット・取引所への資金移動による出金の場合

・損益計算から除外

・手数料のみDEFIFEEとして処理(常に損金算入)

スワップ/NFT売買

通貨同士の交換、NFT売買

※選択する場合には入出金の詳細の欄に、出金履歴と入金履歴が必要となります。

・通貨同士の交換として処理

・NFTの売買として処理

※買いか売りの履歴として表示されます

※一度の決済で2つのNFTを同時購入した場合、チェーン上にはNFTそれぞれの購入価格の記載が無いため、取引一覧上では片方のNFTはNFT2つ分の価格が反映された「買い」、もう片方のNFTは0円での「ボーナス」という取引が発生します。ご自身で各取引の価格をNFT1つあたりの価格に修正し、「ボーナス」→「買い」に修正ください。

ICO参加による報酬

 

※現在、ICO参加による報酬には多くの場合、自動対応していないため、取引種類で「除外」を選択し、別途カスタムファイルとしてアップしてください。除外を選択いただくと:

・損益計算から除外

・手数料のみDEFIFEEとして処理(常に損金算入)

ハーベスト報酬 ロックしているコインの利息収入のようなものを受け取った場合 時価での利益認識
流動性供給の開始 コインをペアでプールに預入

預入時は損益に影響なし

※設定により処理が異なります。こちらをご参照ください。

流動性供給の解除 プールに預入していたコインペアを引き出し

・コイン毎に預入時と引出時の数量の差を確認し対応

預入時<引出時=時価での利益認識(BONUS)

預入時>引出時=損失計上(0円でのSELL)

※設定により処理が異なります。こちらをご参照ください。

ステーキングの開始 ステーキングとしてコインを預入

・預入時は損益に影響なし

※すでにステーキングしており、その時点で確定しているステーキング報酬がある場合は報酬分をを利益認識(STAKINGとして表示)

ステーキングの解除 ステーキングしていたコインの引出

・引出-預入=をステーキング報酬として時価で利益認識(STAKING)

・ステーキングしているコインと報酬コインが異なる場合は受け取ったステーキング報酬のみを利益認識(STAKING)

LPステーキングの開始 ステーキングとしてLPトークンを預入 ・預入時は損益に影響なし
LPステーキングの解除 ステーキングしていたLPトークンの引出

クリプタクトではLPトークンの管理は行っていません。LPステーキングの解除をお選びいただいても、損益計算には組み込まれていません。

レンディングの開始 コインの貸し出し

貸し出し開始時点は損益に影響なし

レンディングの解除 貸し出していたコインの返却

返却枚数-貸出枚数=貸出利息として時価で利益認識(LENDING)

コインの借入 コインの借入

・借入時は損益に影響なし

・借入したコインのポジションが増加

コインの返却 借りていたコインの返済

借入金額-コインの簿価*数量で損益認識

スマコン承認 取引時を承認したと同時に送金されるが、その際に発生する手数料(ガス代) 手数料分を損失計上(DEFIFEEとして表示)
ラップ  

手数料のみ認識

※ラップドトークンの取扱いはこちらをご参照ください。

アンラップ  

手数料のみ認識

※ラップドトークンの取扱いはこちらをご参照ください。

ブリッジ 異なるチェーンでコインを利用するための送金/異なるチェーンからコインを戻した際の入金

※現在、ブリッジには自動対応しておりません。DeFi一覧では取引種類で「除外」を選択してください。

・損益計算から除外

・手数料のみDEFIFEEとして処理(常に損金算入)

チェーンごとにコインを区別されたい場合は、別途カスタムトークンを用いてカスタム取引としてアップしてください。

 

「ページ内一括編集」をクリックするとページ内に表示されている取引を一括で編集することが可能です。(「除外」の場合のみ)

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※一括で編集したあと、元に戻したい場合は「編集のキャンセル」をクリックすると元に戻ります

 

ステップ3)編集内容の反映

取引種類を選択したら、「すべてを同期する」をクリックしてください。選択された内容が反映されて、「要識別」が解消され、「識別済み」に更新されます。

 

ステップ4)要識別の不明取引がすべて解消されると、次のステップ③に進めます。

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2-3.要識別③:「その他」の解消

《要識別の「その他」とは?》

要識別の「その他」とは、イレギュラーな取引、またはステップ①②において誤った編集がされたために正しく反映できなかった取引です。

システムがスマートコントラクトを特定したものの、何らかの変則的な要素があるために自動識別ができない場合(イレギュラーな取引)や、ステップ①②において整合性を欠く編集がされたために正しく反映できなかった場合(※)、要識別の「その他」取引として検出されます。取引内容を識別させるため、取引種類を手動で選択して、要識別を解消してください。

 

※正しく反映できない取引の例:

  • 入出金の詳細に「出金」の履歴しかない状態で、「スワップ」(仮想通貨同士の交換)を選択した場合
  • 入出金の詳細に「入金」の履歴しかない状態で、「出金」に該当する取引種類を選択した場合
  • 流動性供給の開始がない状態で流動性供給の解除を選択した場合
  • 複数コインをスワップした場合(この場合は、2.1を参考にカスタムファイルを作成、アップロードする。その後、もとの取引は除外し同期を行う)

《方法》

①「DeFi取引一覧」を確認

「DeFi取引一覧」をクリック。要識別の「その他」取引が検出されている場合、DeFi取引一覧上に以下のような画面が表示されます。「イレギュラー・誤編集取引を表示する」ボタンをクリックすると、要識別のその他取引がすべて表示されます。

 

②取引種類を選択

各取引について、取引種類を選択してください。

DeFiトランザクション欄のリンクや、取引詳細欄も参考にして、選択ください。

 

③編集内容の反映

取引種類を選択したら、「すべてを同期する」をクリックしてください。選択された内容が反映されて、「要識別」が解消され、「識別済み」に更新されます。

 

ステップ①②③がすべて完了し、要識別取引がすべて解消されると、以下のメッセージが表示されます。「全て」をクリックすると、DeFi取引の一覧をご確認いただくことが可能です。

 

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3.識別済みDeFi取引の編集方法

識別済みのDeFi取引の取引種類を手動で編集したい場合は、以下の手順に従って編集してください。

システムにより自動識別された取引も、手動で識別した(ステップ①~③で取引種類を選択した)取引のいずれも、以下の方法により後から編集可能です。

 

《方法》

①編集したいDeFi取引を選択する。「識別済み」をクリックすると、システムにより自動識別されたものと、手動識別されたもの(手動で取引種類を選択したもの)でフィルターをかけることが可能です。

 

②該当履歴の「編集」ボタンをクリックする。

③適用したい取引種類を選択する

④「すべてを同期する」をクリックする。

⑤編集後の取引種類が反映されます。

 

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4.取引一覧の確認

「DeFi取引一覧」は、「1.ウォレットアドレスの接続」で接続したウォレットにおいて行われた取引の一覧を表示します。

「取引一覧」は、DeFi取引や取引所での取引の全てを含めた、仮想通貨の全取引一覧を表示します。

※DeFi取引で識別された取引種類は、「取引一覧」上にも自動的に反映され、損益計算が行われます。

※「除外」や「資金移動」を選択したDeFi取引については、損益計算から除外されるため、取引一覧上ではグレーアウトされて表示されます。

 

取引一覧で以下の画像のように「未分類取引」が発生していないか、必ずご確認ください。特にDeFi取引で未分類取引となっている場合は「未分類取引解消」ボタンで解消することはできないため、別途カスタム取引としてご対応いただく必要がございます。未分類取引の対応方法:DeFi取引をご確認ください。

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免責

利用規約にありますとおり、算出された損益結果についてクリプタクトは一切責任を負いません。また、今回の内容はあくまで暫定的な取扱いについて述べたものであり、個別の状況は加味しておりません。税務上のご不明点につきましてはご自身の税理士にご確認くださいますようお願い致します。