NFTの課税関係に関する取扱いについて、NFTに関する税務上の取り扱いについてをご参照ください。
以下、仮想通貨と同様に雑所得として計算するパターンをご紹介します。
【NEWS】DeFi機能においてOpenSea(オープンシー)でのNFT取引に自動対応しました。(2023/8/18時点)
- 複数のNFTを1回の決済で購入した場合、各NFTの価格の情報がないため、DeFi機能で連携後ご自身で補完していただく必要がございます。DeFi機能連携後、該当取引についてコンバート機能を用いてご自身で各NFTの価格を入力してください。
- NFT同士の交換の履歴については、損益計算上どのように計算すべきか明確なルールが存在していないため自動対応していません。
【その他】
- 現時点では、Uniswap V3、dydx, NFT関連の自動識別には完全には対応しておりませんため、「DeFi取引一覧」にて該当取引の取引種類は「除外」をお選びいただき、カスタム取引で取引をアップしてください。(今後自動識別できるように対応いたします)詳細はこちら
- 2023/3/16時点で、Avalanche(アバランチ)でのERC1155の対応を一時停止しております。
目次
2.2 制作したNFTをgiveaway(ギブアウェイ)した際の記載方法
4. フリーミント、エアドロップ、Giveaway(ギブアウェイ)
1. NFTの売買履歴の記載方法
NFTそのものの売買の損益も計上した形で、授受される仮想通貨の損益も同時に計算可能です。
NFTについてはカスタムコインを用いて、カスタムファイルに記載ください(※)。カスタムファイルのフォーマットダウンロードはこちら。以下では仮にABCというNFTを売買した際の記載方法をご紹介します。
(※)DeFi取引の場合は、NFTはDeFiトークンを用いて記載ください。
1.1 NFT購入時の記載方法
例:NFTであるABCの取得に際し0.5ETH支払い、手数料として0.01ETH支払った
日時 | 種類 | ソース | 主軸通貨 | 取引量 | 価格 | 決済通貨 | 手数料 | 手数料通貨 | コメント |
取引日時 | BUY | 任意 | USER-ABC | 1 | 0.5 | ETH | 0.01 | ETH | 任意 |
例:日本円(クレジットカード決済を含む)で3000円支払い、手数料として500円支払った
日時 | 種類 | ソース | 主軸通貨 | 取引量 | 価格 | 決済通貨 | 手数料 | 手数料通貨 | コメント |
取引日時 | BUY | 任意 | USER-ABC | 1 | 3000 | JPY | 500 | JPY | 任意 |
1.2 NFT売却時の記載方法
例:NFTであるABCを売却し、0.6ETHを受け取った。手数料として0.01ETH支払った
日時 | 種類 | ソース | 主軸通貨 | 取引量 | 価格 | 決済通貨 | 手数料 | 手数料通貨 | コメント |
取引日時 | SELL | 任意 | USER-ABC | 1 | 0.6 | ETH | 0.01 | ETH | 任意 |
2. 自身でNFTを制作(ミント)した際の記載方法
2.1 NFT制作時の記載方法
例:自身でABCというNFTを制作(ミント)した。ミント時に0.1ETHを消費した
日時 | 種類 | ソース | 主軸通貨 | 取引量 | 価格 | 決済通貨 | 手数料 | 手数料通貨 | コメント |
取引日時 | BUY | 任意 | USER-ABC | 1 | 0.1 | ETH | 0 | JPY | 任意 |
2.2 制作したNFTを無償贈与した際の記載方法
例:自身でデジタルアートを制作し、そのデジタルアートを紐づけたNFTを知人に無償贈与した。
回答:国税庁のFAQでは所得税の課税関係は生じないとのことです。
※もし法人がデジタルアートを制作して、そのデジタルアートを紐づけたNFTを贈与した場合、法人税の課税対象となります。
※贈与を受けた側は、その時価相当については贈与税の対象になる可能性があること、予めご注意ください。
2.3 制作したNFTを売却した際の記載方法
記載方法は、1.2NFT売却時の記載方法と同じです。
3. NFT同士の交換
2023年7月27日時点では明確なルールが発表されていなため、処理については担当の税理士、または税務署にご確認いただけますようお願いいたします。そのうえで、暗号資産に知見のある税理士にもヒアリングをし、以下のような処理が選択肢として考えられます。
例:NFT ABCを使ってNFT DEFと交換した。(NFT DEFをNFT ABCの売却価格で購入)
日時 | 種類 | ソース | 主軸通貨 | 取引量 | 価格 | 決済通貨 | 手数料 | 手数料通貨 | コメント |
取引日時 | SELL | 任意 | USER-ABC | 1 | (※1) | JPY | 0 | JPY | 任意 |
日時 | 種類 | ソース | 主軸通貨 | 取引量 | 価格 | 決済通貨 | 手数料 | 手数料通貨 | コメント |
取引日時 | BUY | 任意 | USER-DEF | 1 | (※1) | JPY | 0 | JPY | 任意 |
(※1) 売却価格について、暗号資産の場合は時価を参照しますが、NFTの時価の算定方法をどうするべきかという点について、売却するNFTの平均取得単価を使用する、同様のNFTコレクションのフロアプライスを時価とする、などが考えられますが、個別判断となることご留意ください。
4. NFTのフリーミント、エアドロップ、Giveaway(ギブアウェイ)
フリーミント、エアドロップ、Giveaway(ギブアウェイ)について、2023年7月27日時点では明確なルールが発表されていなため、処理については担当の税理士、または税務署にご確認いただけますようお願いいたします。その上で、以下のような処理が選択肢として考えられます。
- フリーミントとは、デジタルアートをNFT化する権利を無料で配布する行為であると理解しています。(ガス代は受け取り側の負担)受け取る側がミントを行い、NFT化する必要があります。
⇒受け取り側の記載方法は、2.1NFT制作時の記載方法が考えられます。
- エアドロップとは、すでにNFT化されたデジタルアートを無料で配布する行為であると認識しています。フリーミントとは異なり、配布者がすでにデジタルアートをミントし、NFTとして配布します。(ガス代は送る側の負担。)
⇒受け取り側の記載方法は、仮想通貨の場合と同様にボーナス(BONUS)が考えられるかと思いますが、※1価格はご自身のご判断で記載ください。
日時 | 種類 | ソース | 主軸通貨 | 取引量 | 価格 | 決済通貨 | 手数料 | 手数料通貨 | コメント |
取引日時 | BONUS | 任意 | USER-ABC | 1 | (※1) |
JPY |
0 | JPY | 任意 |
- Giveaway(ギブアウェイ)とは、NFTを無料で配布する企画の総称であると認識しています。NFTのフリーミントの企画や、エアドロップ企画のことを指し、特にエアドロップと同じ意味で使われるケースが多いかと思います。また、詐欺行為やトークンの盗難行為も報告されることがあるので注意しましょう。
【関連資料】