このページではDeFi(デファイ/分散型金融)独自の取引、流動性提供の計算方法についてご紹介します。
2021年12月時点で国税庁からの明確な指針は出ておらず、計算方法について、最終的には担当の税務署にご確認ください。また今後指針が発表された際に以下の計算方法とは異なる指針となる可能性もございます。
■計算方法について
投資家はプラットフォーム上のプールにコインペアをに預けることができ、そのプールでの取引量に応じていわゆる利息のようなものを受け取ることができます。また、預けた際にLPトークンという、預り証明書のようなコインを受け取ることがあります。
仮想通貨の税務上の損益計算において、このLPトークンをどのように取り扱うべきか、Cryptactでは顧問税理士とも相談し、預入時と引き出し時のコインの差分に注目して損益を算出する方法をデフォルトとしています。
こちらは設定により、すべて要識別の取引とすることも可能です。ご自身のご判断でお願いします。設定方法はこちらをご参照ください。
計算方法 | |
流動性提供開始 | 損益の発生なし |
流動性提供解除 |
預入時と引き出し時のコインの数量の差に応じて損益を算出 ・増加分:BONUS(時価での利益認識) |
例1:一度にすべての流動性提供を解除する場合
計算としてはシンプルになり、預入時と引き出し時のコインの数量の差に応じて損益を算出することになります。
- 10枚のXコインと15枚のYコインを預入して、10枚のLPトークンを取得
- 10枚のLPトークンを戻して、12枚のXコインと14枚のYコインを引き出した
↓
引き出し時の対応
Xコイン:(12-10)=2 枚をボーナスとして認識
Yコイン:(14-15)=-1 枚を損失として認識
例2:複数回にわたり流動性提供を開始し、一部のみ解除する場合
LPトークンの枚数から解除時の割合を算出してから、預入時と引き出し時のコインの数量の差に応じて損益を算出することになります。
- 10枚のXコインと15枚のYコインを預入して、10枚のLPトークンを取得
- 20枚のXコインと40枚のYコインを預入して、20枚のLPトークンを取得
- 5枚のLPトークンを戻して、6枚のXコインと8枚のYコインを引き出した
↓
引き出し時の対応
Xコイン:6 - ( 5 / ( 10 + 20 ) × ( 10 + 20 ) ) = 1 枚をボーナスとして認識
Yコイン:8 - ( 5 / ( 10 + 20 ) × ( 15 + 40 ) ) = -1.166… 枚を損失として計上
■カスタム取引としてアップする場合
DeFi機能ではなく、カスタム取引としてアップされる場合は以下ご参照ください。カスタム取引のフォーマットダウンロードはこちらをご参照ください。
例:Pancake SwapにてBUSDを20枚、USDCを18枚預入し、引出時にBUSDが21枚、USDCが17枚になっていた場合、以下カスタムファイルで入力
Timestamp | Action | Source | Base | Volume | Price | Counter | Fee | FeeCcy |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
引出日時を記載 | BONUS | Pancake Swap(自由記載) | BUSD | 1 |
(空白 *1)
|
JPY(*2) | 0 | JPY |
引出日時を記載 | SELL | Pancake Swap(自由記載) | USDC | 1 |
0
|
JPY | 0 | JPY |
(*1) 対応済み決済通貨を取得した場合、価格を空白にするとCryptactの時価情報が自動的に利用されます
(*2)決済通貨は法定通貨のみ対応。